古典制御理論 11

古典制御理論です。
古典制御理論ですが、現代制御理論のための準備です。

今までの議論です。

古典制御理論 1
古典制御理論 2
古典制御理論 3
古典制御理論 4
古典制御理論 5
古典制御理論 6
古典制御理論 7
古典制御理論 8

今までの議論を図にする

(ここに、暖房の絵を入れます。作成中です。)

図にします。

002

目標値は、エアコンと同じように設定可能とします。
検出器が温度計に該当します。
偏差は、目標値から温度計の値を引いた値です。

一般化する

001

制御器は、補償器とも呼ばれます。

P補償器
I補償器
D補償器
位相進み補償器
位相遅れ補償器
など

状況に応じて、好きなところに丸を入れたり箱を入れたり、箱の中を小さい箱だらけにします。

自分はどうしてもブロック線図のプラスとマイナスの記号が気に入らないので消しています。

古典制御理論の授業について

古典制御理論の授業は、一応の完成を見たというか、完璧と思われる整理が完了した後のまとめの説明です。
古典制御理論の範囲内で色々とできるわけですが、異なる制御対象でも根本の理論は同じということで、理論から入ります。抽象論をひたすらやります。最後にPIDが出てきて、実際の制御をやります。

書籍「アジャイルな見積りと計画づくり」や書籍「ビジネスモデル・ジェネレーション」も前半ずっと後半のための準備でひたすら定義が続き、読み進めるのが大変と思うのですが、その比ではありません。
ヨーロッパやアメリカの本は「論文か。」と言いたくなるような、後半の論理を展開するために前半全てを使う本が割とあります。

  1. 箱が登場。箱に入力を入れると、出力が出てきます。
  2. 箱の中身は微分方程式です。
  3. 入力、箱、出力、を全てラプラス変換します。この箱を伝達関数と定義します。
  4. (欲しいのは微分方程式の解である関数です。やりたいことはフーリエ変換ですが、発散させないようにラプラス変換を使います。フーリエ変換やフーリエ解析の分かりやすい説明はいくらでも見つかると思います。)
  5. この箱は、制御器も、制御対象も、検出器も、表現可能です。
  6. この箱は、上記を組み合わせたものも、表現可能です。
  7. 制御理論の最初の授業で、箱に「システム」と書かれていることが多いです。上記の内容を伝えたいようです。伝わらねーよ、と思います。

ここまでは、この後の現代制御理論の説明で必要なので重要です。
下記はここでは無視して構いません。安定のみ使います。

  1. 基本的な結合の網羅をします。
  2. 過渡応答。単純に定常応答に至るまでの、動作としての短い前半のこと。
  3. 一瞬の入力を入れる。デルタ関数。インパルス関数。出力を見る。
  4. \(t \geq 0\)として\(t\)がゼロのときにLOW(=0)からHIGH(=1)になる入力を入れる。ステップ関数。出力を見る。
  5. \(t \geq 0\)として\(t\)がゼロのときにLOW(=0)からy=xになる入力を入れる。y=xではなくu(t)=t(t)と表記する。ランプ関数。出力を見る。
  6. 正弦波を入れる。出力を見る。周波数応答。
  7. ボード。線図。設計。
  8. ラウス。フルビッツ。安定。
  9. ナイキスト。線図。安定。
  10. やっと、PID。でも制御対象は1/sと書かれた箱。

これで、「抽象的だけどついてきて欲しい。」と言われるなら奮起しなくもないけど、「制御理論は面白い。」と言われてげんなりする方が圧倒的に多いでしょう。

マスばねダンパーの設計

マスばねダンパーを、より安定させるために、もう一段ばねやダンパーを設ける設計があります。
マスばねダンパーは、制御対象にもなるし、補償器にもなるわけです。

入力を\(f\)として、\(m\ddot{x}+c\dot{x}+kx=f\)として、on Governorsよろしく\(m\)と\(c\)と\(k\)の値を調整したくなるところですが、\(f\)を調整します。
勿論、現実の設計では\(m\)と\(c\)と\(k\)の値の調整もやると思います。

on Governorsは、制御対象の設計が間違っていたら、PIDをいくら調整しても安定しないよ、\(u(t)\)がばっちりでも上手くいかないよ、という話しだと思います。

マスばねダンパーなのでそのうち減衰すると思いますが、制御対象の設計がひどかったら減衰するまで暴れるマスばねダンパーが出来上がってしまうと思います。

明確にする

全てシステムです。

003

全てシステムです。

004

全てシステムです。単純に見やすさのために開ループ系と閉ループ系の図を分けています。

005

まとめ

フーリエ変換やラプラス変換がきっちり理解できている人は「箱の中身は伝達関数です。」の方がしっくりくると思います。

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