ニュートンの冷却の法則

ニュートンの冷却の法則です。

温度差が少ないとき、近似的に使える法則として知られています。

明確な由来は簡単に調べた範囲では不明でした。
ニュートンが実験から「微分方程式で冷却を記述した」らしい。

設定

設定は文献により、一般化していて理解しにくかったり、やたらと具体的な設定をしてあったりと様々です。

ここでは下記とします。

  • 十分に広い室内を考える。
  • 室内の気温は常に一定と考える。室内の気温を\(T_{room}\)と記述することとする。
  • 気温より高い温度の物体の塊を机に置くことを考える。物体は移動はしない。時刻\(t\)の関数として\(f(t)\)で表すこととする。
  • 物体の表面積などの詳細はまとめてしまって1つの定数\(k\)で表すとする。

冷えるのみ、とすることで、これから展開する式は簡単になりますが、力学と工学ではきちんと説明している文献が見当たりません。
数学ではきちんと説明されている場合が多いです。数学では微分方程式の一例として紹介されます。

微分方程式

\[
\frac{d}{dt}f(t)=-k(f(t)-T_{room})
\]

\(f(t)-T_{room} \neq 0\)として、これで割ります。

\[
\frac{1}{f(t)-T_{room}}\frac{d}{dt}f(t)=-k
\]

不定積分。

\[
\int \frac{1}{f(t)-T_{room}}\frac{d}{dt}f(t) dt=\int-k dt =-k\int dt
\]

ここで見やすさのために、\(T=f(t)\)とします。

\[
\int \frac{1}{T-T_{room}}dT=-k\int dt
\]

\[
\log |T-T_{room}|+C_{1}=-kt+C_{2}
\]

\(C=C_{2}-C_{1}\)とします。

\[
\log |T-T_{room}|=-kt+C
\]

逆関数の関係。

\[
|T-T_{room}|=e^{-kt+C}
\]

ここで、対象の物体は冷えるのみ、だから\(T-T_{room}\geqq 0\)とします。

\[
T-T_{room}=e^{-kt+C}
\]

\(e^{C}=A\)とします。

\[
T-T_{room}=Ae^{-kt}
\]

時刻ゼロ。

\[
T(0)-T_{room}=Ae^{-k0}=A
\]

\(T(0)=T_{0}\)とします。

\[
\begin{gather}
T-T_{room}=(T_{0}-T_{room})e^{-kt} \\
T=T_{room}+(T_{0}-T_{room})e^{-kt}
\end{gather}
\]

ニュートンの冷却の法則。

\[
f(t)=T_{room}+(T_{0}-T_{room})e^{-kt}
\]

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