確率について説明します。
条件付き確率。
具体例から
昔から、条件付き確率の例題として下記が使われていたようです。
- つぼ
- 白い球
ここでは2016年のセンター試験から、下記とします。
- 袋
- 赤球4個
- 青球3個
- 白球5個
問題の通り、下記を考えます。
取り出した球は袋に戻さない。
Aさんが赤球を取り出す。その後にBさんが白球を取り出す確率。
Aさんが赤球を取り出したという条件でBさんが白球を取り出す確率。
12個あった球で白球でないのが1個減ってから白球を取り出す確率になるので下記。
\[
\frac{5}{11}
\]
このように球を戻さない、くじを戻さない場合を非復元抽出と言います。
条件付き確率の定義
上記の例を使います。
Aさんが赤球を取り出す。その後にBさんが白球を取り出す確率。
\[
p(A_{赤} \cap B_{白})=\frac{4}{12}\frac{5}{11}=\frac{5}{33}
\]
Bさんが白球を取り出す。その後にAさんが赤球を取り出す確率。
\[
p(B_{白} \cap A_{赤})=\frac{5}{12}\frac{4}{11}=\frac{5}{33}
\]
同じになります。
Aさんが赤球を取り出す確率。
\[
p(A_{赤})=\frac{4}{12}=\frac{1}{3}
\]
Aさんが赤球を取り出す、かつ、Bさんが白球を取り出す確率。
を
Aさんが赤球を取り出す確率。
で割れば、
Aさんが赤球を取り出したという条件でBさんが白球を取り出す確率。
になりますよね。
自然な定義と思います。
\[
p(B \vert A)=\frac{p(A_{赤} \cap B_{白})}{p(A_{赤})}=\frac{5}{11}
\]
条件付き確率の定義
\(A\)と\(B\)が確率事象であるとき、下記を条件付き確率と定義します。
$$
\frac{p(A \cap B)}{p(A)}
$$
これを\( p(B \vert A) \)と書きます。\(A\)が起こった後に\(B\)が起こる確率を示します。
実際は同時なんだけど\(A\)が起きたとして\(B\)が起こる確率を示すことも出来ます。ここではそれは扱いません。
定義から、下記の2つの式を得ます。
$$
p(B \vert A) = \frac{p(A \cap B)}{p(A)}
$$
$$
p(A \vert B) = \frac{p(A \cap B)}{p(B)}
$$
2つの式から下記を得ます。
$$
p(A \cap B) = p(B \vert A)p(A) = p(A \vert B)p(B)
$$
条件付き確率の定義
Aが起きた後に、Bが起きる確率を考えます。
それはAが起きた確率と、Aが起きたとしてBが起きる確率との積になる、というのも自然と思います。
こちらの方が確率で割り算するより多くの人に受け入れやすいでしょう。
\[
p(A \cap B)=p(A)p(B \vert A)
\]
式変形。
$$
p(B \vert A) = \frac{p(A \cap B)}{p(A)}
$$
独立
さいころをふる場合だと前の試行が次の試行に影響しません。
このような場合を独立と言います。
球を戻す場合も独立となります。
球やくじを戻す場合を復元抽出と言います。
条件付き確率は自然な定義なので独立のときも独立でないときも等しく扱えます。
複雑にしていく
\[
p(A \vert B \cap C) = \frac{p(A \cap B \cap C)}{p(B \cap C)}
\]
\[
p(A \vert B \cap C \cap D) = \frac{p(A \cap B \cap C \cap D)}{p(B \cap C \cap D)}
\]
下記のようにも書きます。
\[
p(A \vert B , C , D) = \frac{p(A , B , C , D)}{p(B , C , D)}
\]
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