前回までの記事ではPID制御を説明してきました。
ここで、簡単に古典制御の歴史を記述します。
歴史
Watt
1784
往復運動を回転運動にする仕組みの特許を取得。
1788
Governor(遠心調速機)の特許を取得。
なので、その少し前に、Governor(遠心調速機)の発明。P制御の発明。
自動化の要請があったらしいです。
様々なGovernorが作られた模様。
PI制御も発明されている模様。
安定に関する研究が行われ始めた。
Maxwell
1868
論文「on Governors」
遠心調速機(というか3階常微分方程式)の安定の条件を数式にして示した。
n階常微分方程式の安定の条件を懸賞問題にしたとか、n階常微分方程式の安定の条件を求めることを提案したとか。面白いのは懸賞問題の方と思います。
Routh
1874
Maxwellの提案に応えて、n階常微分方程式の安定の条件を数式で示した。
Hurwitz
1895
Stodolaからの要請に応えて、n階常微分方程式の安定の条件を数式で示した。
独自の発見のため、Routhから20年後の成果だけど、今でも名前が残っています。
1920年代
1930年代
PIDが完成していく。
ボードとナイキストの安定もこのあたり。
1940年代
古典制御理論が始まるのはここから、という説明が多い。
今までの総まとめ。統一できるので統一した。
伝達関数。ラプラス変換。
因みに
Faradayの電磁誘導の法則(1831)を数式にしたMaxwell方程式が1864年。場の概念で、統一して扱えるようにした。電場。磁場。
Hamiltonの四元数が1843年。
Faradayが考案したのは、電気力線、磁力線。
MaxwellとRouthは大学の同級生。数学の1位と2位。
制御理論 / 制御工学
大学の授業は、伝達関数とラプラス変換と逆ラプラス変換から始まります。
力学も電子回路も扱える理論だけを覚える方が労力が少なくて済むということでしょう。
ですが、一瞬の入力をデルタ関数と定義して、デルタ関数を入力したときの出力をインパルス応答と定義していくあたりは、議論のためのelementaryな定義を構築していくところですが、なかなか興味が続かないでしょう。
お断り
何年の発明、はそれぞれ諸説あるようで、文献により違っていて、本稿は流れさえ把握できればOKの記事と考えているので、適当であることをお断りしておきます。
また、正史ではなく、三国志演義の方を書いているつもりです。
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